2016年7月18日月曜日

山陰の落語家・桂小文吾師匠


短歌・俳句・川柳の「ごちゃまぜ講座」という集まりがあって、
そこで開かれた、落語の独演会。
「山陰の落語家」桂小文吾師匠は、
おんとし80歳で異色の経歴の持ち主。

14歳の時、5代目桂文吾師匠に入門、
少年落語家として上方落語で活躍していたが、
21歳の時、役者に転身した。

そののち縁あって、米子の企業に就職し
芸能界からは身を引いて、定年まで勤め上げた。

ところが定年後、何十年ぶりに出会った兄弟子、
桂米朝師匠(昨年亡くなった人間国宝)から直々に復帰を促され、
ふたたび落語家に正式に復帰したのだ。

現在は米子市に在住する落語家として
地元では名の知れた存在だ。

山陰には当然ながら寄席小屋がないので
こういった急増の高座などで
芸を披露されることが多い。

ブランクが長かったとはいえ、
戦後間もなくの上方落語会で修行を積んだこともあって、
現在ではあまり高座かかることのない
貴重なネタを多くお持ちだ。
たとえば、あまりに有名な、米朝師匠が十八番にしていた大ネタ
地獄八景亡者戯」も、
実は小文吾師匠が持っていたネタを元に
米朝師匠が手を加え、再構成されたものだそうな。

この日も「加賀の千代」という俳句がテーマの
めずらしい演目を披露された。

御年80歳、流暢な話芸はますます盛ん。
いや~、勉強になりました。





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