2017年1月13日金曜日

大黒さまのルーツ


上野でみつけた「大黒さま」の像。
交通量の多い道の端に長く置かれていたせいか、
ススけて真っ黒だ。
まさに大黒さんだ、と思って、アレ?
ちょっと気になった。

大黒さま(大黒天)はたしか
出雲大社のオオクニヌシノミコトと
同じ神様だよね。

大きな袋を肩に下げ♪ 

の童謡にあるとおり、
この石像も袋を担いでいるから
オオクニヌシノミコト、大国主命に違いない。

実は大国と大黒、読みが同じなので
同一化(習合)したらしい。
そんなおおざっぱな理由かい!
と思わずツッコミを入れたくなる。

だって、大黒天はもともとは全く違う神様のようだ。

これがそのインドの神さまで
本名(?)がマハー・カーラ。




え~!大国主命とは
似ても似つかないお姿なのだが

マハーが「大きな」という意味で
カーラが「暗黒」。
なんで、漢字で表すと
「大黒」・・・確かに直訳ですな。

この像は金色だけど、
マハー・カーラは黒い肌をしていて
憤怒の表情が特徴なんだそうな。
勇猛で必勝の戦闘神、軍神。
つまり武闘派の神様だ。

それに比べ大国主命は
とても武闘派というイメージじゃないよねえ。
ふくよかで、いつもニコニコやさしい感じ。
神話のエピソードから見ても
むしろ争いを避けるタイプだよね。
よく同一神だと言い張って習合させたもんだ。

ひょっとしたら出雲大社の御師あたりが
江戸時代、出雲詣でを呼び込む
全国PR作戦として企画したのかもしれない。
言ってみたら、大黒さまとは

「江戸時代のゆるキャラ」


インドの人に大黒様を
「日本のマハー・カーラ」って紹介したら
どんな反応するんだろう?







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