2017年8月11日金曜日

珍しいお札


どこの国のお札でしょう?
すぐわかった人は只者ではない、と思う。
「世界一入国のキビシイ国」だから。

日本人にはそもそも観光ビザの
発給が行われていないので、
旅行で訪れた人はいないはずだ。
入国ビザは仕事で行く人か、
駐在に同行する
家族しか発給されない。

答えは、サウジアラビア。
通貨はサウジアラビア・リヤル。
サウジアラビアは、「サウード家のアラビアの王国」という意味で、
統治する王家の名前がそのまま国名だという
世界でも珍しい絶対君主制の国。
つまり、国ごと王家の持ち物で
潤沢なオイルマネーで国家のすべてを運営し
国民は税金を払わないでいいかわりに
自由は極端に制限されている。
酒類は全面禁止
女性が車の運転を禁止されている
世界唯一の国だそうな。

ところがこないだ、サウジ国王が来日して話題になった。
石油価格が下がり、いままでのように国家運営が
うまく回らなくなって来たので
日本と経済協力を強化するのが
主な目的だったようだ。
 
サルマン国王は安倍首相と
いろいろ約束したらしいんだけど
その中に、文化交流も含まれていたとか。
このお札を見せてくれた男性は
クラシック音楽の演奏家で、
どうもその一環として、サウジアラビアに
派遣されたということらしい。

とはいえ、演奏した場所以外、
ほとんど宿泊施設と空港しか
立ち入ることができなかったんだって。

サウジアラビアに行ったという実感は
換金できずに残った、この珍しいお札ぐらいだそうな。

お仕事、ご苦労様でした。
演奏家の彼と、お札を眺めながら
酒をこころゆくまで呑んだ。

ああ、自由っていいなあ。


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