2016年5月13日金曜日

加賀の潜戸(かかのくけど)

米子から車で1時間弱。
島根半島の北側の海岸線を友達とドライブして、遊覧船に乗った。
通称「加賀の新潜戸(かかのしんくけど)」という絶景ポイント。
旧潜戸は行き止まりの洞穴で、新潜戸は
岸壁にぽっこり穴が貫通している自然のトンネル。
しかも長さは200メートルもあるらしい。


驚いたことに、なんと、トンネルの先に、またトンネルが見えるではないか!
まるで「針で糸を通す」ような、自然の造形力に
どひゃーっと開いた口がふさがらない。

神話によると、女神さまが出産されるとき、
「暗き窟かな」と申されて、金の矢を放たれ岩を射通したのだとか。
そうか、針ではなく、矢だったか。
そして射通された東口から光が射し込み
明るく洞内が光り輝いたため、
「あゝ、かかやけり」とおっしゃった。
それが、ここ「かか」の地名のはじまりだそうな。


岬の向こう側に船を廻すと、さっきのトンネルの正体がわかった。
女神さまはなった矢が、勢い余って貫通させた島だ。
的島(まとじま)というそうな。
なんでも女神さまの子、猿田彦命が少年時代、
矢の練習に使ったからそう呼ぶようになったらしい。

まさか本気で信じる気はしないけど、
そんなイマジネーションをはたらかせた古代人の気持ちはよーくわかる。

昨日はうねりが強くて、洞窟を通過することができなかったのが残念。
また、日を改めて乗船しにこよっと。



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