2016年6月25日土曜日

隠岐で古代ミステリーに出会う


境港、正午発の高速レインボージェットに乗船。
20年ぶりに渡る隠岐の島はあいにくの雨~。

西郷港のターミナルビルの中に設置された
「隠岐自然館」に行ってみた。
ひっそりとした受付に女性が一人。
入場料300円を払う。
希望すれば、15分ほどの解説案内があるという。
外は土砂降り、来館者はワタシ一人。
あんまり寂しすぎるので、案内をお願いした。

すると、あらわれたのは、さっきの女性。
どうやら、受付兼ガイドのようだ。
ところがびっくりするほど説明が学術的。
15分どころか小一時間に渡って、
隠岐の自然についてレクチャーしてくれた。
ワタシの暴投気味の質問にも
そのつど的確に答えを投げ返してくれる。

「隠岐は地質学的に宝島?」
「世界的に珍しいマントルゼノリスがこれです。」

「縄文人のあこがれが隠岐産の黒曜石ナイフ?」
「北陸地方で隠岐産黒曜石が見つかってます。」

つい面白くなって、ああだこうだと話が弾む。
そのうちガイドさんの方から、
「ここから覗いてください
穴の向こうから撮ると良い写真になるんですよ!」と
ワタシからタブレットを奪ってカシャッ。

貸切り博物館ならではのサービス?




これは「玉若酢命神社の八百杉」。
通称の「八百」どころか、
樹齢は二千年を超すと判明した大杉で
国の天然記念物だとか。
ん?天然記念物をこんな輪切りに加工していいの?
実はここに置いてあるのは4年前に暴風で
へし折れた枝の部分。
本体のご神木は幹回りが十数メートルもあって、
神社の入り口に今でも現役で、青々と茂っているとか。
す、すごい。


こちらは、隠岐の固有種ウサギ。
オキノウサギというそうだ。
ん?・・・ということは!

神話で有名なあの!因幡の白ウサギ!ではないか。
隠岐のワニ(サメ)たちを騙して、整列させて海を渡ったという
日本でもっとも有名な動物キャラクターご本人様とご対面!

ところが、女性ガイドさんはワタシの興奮に
申し訳なさそうにこう解説を始めた。

「実は、オキノウサギは、白くないんです。
雪が積もっても色は同じ茶色のままなんです。
たぶん、保護色になる必要がないほど
天敵が少なかったんでしょう。」

ええ?ということは、あの有名な白ウサギが
隠岐から海を渡ってきたというのはウソだった?

う~ん、ミステリーだ。

でも、もともとワニ(サメ)たちを騙すような
悪賢い奴だから、出身地を誤魔化すくらい当たり前か。

因幡の白う詐欺?

古事記が書かれたのが約1300年前でも、
2000年以上生きている
玉若酢命神社の八百杉なら、深層を知ってるハズだ。
教えてくれないかなあ。







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