ヒデキは「モテる男子」の代名詞だった。
若い女子だけでなく、
子供たちからも「リンゴとはちみつ」で
絶大な人気があったし
大ヒットした「ヤングマン YMCA」が
もともとゲイソングだったことを考えれば
そっち方面からも当然モテたに違いない。
なにしろ日本人離れした長い脚、
ワイルドだけれど甘いマスク。
陽気で、ひとなつっこい笑顔。
国民的な人気も納得がいく。
とはいえ、7歳年上のヒデキは
ワタシにとってああなりたいという
目標だったりしたことはない。
小学生~中学生だったワタシが
いくら成長したところで、
ヒデキに近づくことなんて想像すらできない。
あまりにも路線が違う。
なにしろ外国人離れした短い脚。
マイルドだけれどひきつった笑顔。
自虐的になるのも納得がいく。
なので、はやばやとヒデキ路線は捨てた。
しかし、女子にモテるという夢は
捨てられないのが男の子というものである。
このギャップがつらい。
ワタシは人生の苦悩をヒデキから学んだ。
合掌。