2017年12月16日土曜日

死神という日本酒と落語


「日本一縁起の悪い名前の日本酒」と評判?の
お酒「死神」(島根県邑南町・加茂福酒造)を呑みながら、
落語の「死神」という演目を楽しむ会に参加してきた。
利き酒師・石原美和さんが主催、
松江の居酒屋で開催された。

このお酒は今から20年ほど前、
「流行と真逆のお酒を造ったらおもしろいのではないか」
という蔵元の発想から、
当時の淡麗辛口ブームの中、誕生したとか。
名前もおめでたいイメージとは
正反対で、誰もが敬遠したくなる「死神」と
わざわざ名付けたというからオモシロイ。
なるほど芳醇旨口の純米酒で、癖も強いし
決して万人ウケはしないだろう。
でもいかにも酒好きが好みそうな味だった。
はい、ワタシは好きです。
蔵元はそうとうなシャレ者か、
偏屈の変わり者に違いない。

主催した石原美和さんは
フリーアナウンサーにして利き酒師。
今年、お酒BARまで開店してしまった
地元では有名な美人で才女だが、
一筋縄ではいかない個性の持ち主だということは
この「死神」を飲みながら生で「死神」を聴いてみたいと
長らく夢見ていたとおっしゃることでもわかる。
秋に米子で開催された世界妄想学会の司会を
勤めたことからもわかる。

さて、高座に上がったのは
米子出身の二つ目の落語家
立川らく人。

居酒屋にしつらえられた寄席はぎっしり満席。
なぜか、ワタシは一番前の真ん中の
ザブトンに座ることになってしまい、
余りにも近くて、目の前が、膝頭という状況。
かといって、高座を見上げると
首と腰に負担がかかって、ツライ。
そこで、自然とうつむく感じに。
噺の間、ずーっと下を向いている嫌な客。

らく人さんにとって、一番手前の客が
死神に見えたかもしれない。 









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