2017年1月28日土曜日

明確に否定してみた(笑)


「刑事・庵堂蘭子は
ナチュラル・ボーン・アドラーである」

その考え、明確に否定します(笑)


フジテレビ系のテレビドラマ
「嫌われる勇気」を毎週観てる。
アドラー心理学を生まれながらに身につけた
主人公が難解な殺人事件の犯人を
毎回見つけるというフィクション。

ワタシは20年くらい前から
アドラー心理学に興味を持って勉強を続けている。
2年前には中国地方の勉強仲間たちと
パリで開催された国際アドラー心理学会に参加して
研究発表したこともある。


今回のドラマを見た
アドラー心理学の勉強仲間は
「?」あるいは「?!」

絶句に近い反応ばっかり。

それもそのはず、ワタシたちが知っている
アドラー心理学とはかけ離れた内容で
特に、主人公はとてもアドラー心理学を
身に着けた人物とは思えない
ふるまいをしているからだ。

主人公の女刑事・庵堂蘭子は
番組HPによると

「組織になじまない一匹狼タイプで、
周囲の意見には耳を貸さず、
自分が信じる道を行く。
上司や捜査本部の方針に反することもあるが、
本人はそれを悪いことだとは感じていない。
他人からの評価や評判を気にせず、
自己中心的だと言われても全くひるまない、
アドラー心理学を地で行く、
いわば“アドラー女子”」


ところがワタシの学んできた
アドラー心理学は決して
「組織になじまない」ことや
「周囲の意見に耳を貸さない」ようにだとか
「自己中心的」であるように勧めない。

むしろ、自分本位ではなく
仲間や共同体に貢献するよう
援助的な行動をとることを勧める。

ワタシが主人公にもっとも違和感を覚えるのが
生まれながらにアドラー心理学を身に着けてるはずの
「ナチュラル・ボーン・アドラー」庵堂蘭子が
ドラマのクライマックスで毎回、
上から目線で、犯人を裁くところ。

裁くことは相手の勇気をくじくことになって
もっともアドラー的でないふるまいだと思う。

ドラマの原案になっている
岸見一郎さんの著書
「嫌われる勇気」はアドラー心理学を
解説してベストセラーになった。

ワタシが考える「勇気」とは
利己的な考えや行動を
利他的に改める意志や覚悟の
ことだと思っている。



 







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