「だらず」は伯耆地方の方言で
バカ、アホに相当するんだけど
いったい、語源はなんだろう。
「足らず」から来ているという説もあるけど
ワタシは「陀羅坊主」説。
だらぼうずが「だらず」になったと思っている。
諸説あるが、そもそもバカもアホも
仏教由来の語源説が有力。
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バカ=サンスクリット語で
「痴、愚か」を意味する「莫迦」を
後の当て字で馬鹿という表記になった。
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アホ=「唖法」(あほう)という
言葉を忘れる修行をする行者のようだから。
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ね、これが由来だとすれば
「だらず」も仏教用語の可能性が高いんじゃない?
陀羅尼(だらに)という言葉がある。
サンスクリット語のダーラニーから来ていて
マントラや密教の真言、
呪術的な語句を陀羅尼と呼ぶ。
もともとは尊い仏さまの功徳や
徳性を列挙してる有難い語句なんだけど
遠い国の意味不明の言葉の羅列だから
庶民にはチンプンカンプン。
そこで、陀羅尼を唱える修行僧のように
世俗の常識では理解できない人物のことを、
バカにして陀羅尼坊主と呼び、
それが、だらぼうず→だらず
と略して言うようになったんだとワタシは思う。
それから、もうひとつ「だらず」には
仏教由来の有力な語源がある。
「堕落僧」→ダラクソ
ドロップアウトした僧侶
ロクでもないお坊さんの事を指す。
実はこの説を裏付ける古文書がある。
戦国時代に書かれたとされる
「人国記」がそれだ。
(今でいう県民あるある?)
この書物の、伯耆の国を解説した項に
「三日坊主は伯耆の国が始まり」
と書いてある。
とはいえ大山寺に入門し
たった三日で帰って来た
お粗末な「三日坊主」が
実際にいたとは書いてない(笑)
でも、伯耆の人間は、
清くあろうと修行始めても
三日でやめて俗人に戻っちゃう
だらしない連中なんだという主旨だ。
これは米子人ならつい笑ってしまう記述だ。
400年以上前に書かれたと思えないほど
現代の米子人気質もこんな感じだもん。
新しいモノが大好きで
すぐ飛びつくけど、飽きっぽい。
ほら、スタバとかセブンとか(笑)
まあ、意味不明な言葉をしゃべり、
理解不能な行動をする
「陀羅坊主」にしろ
飽きっぽくて長続きしない
三日坊主の「堕落僧」にしろ、
どこか憎めない、愛すべき
キャラクターではないか。
「だらず」を許さないような社会は息苦しい。
むしろ、自分の信じる道を行く
陀羅坊主「だらず」が、街に活気と
イノベーションを起こすんじゃないのかな。
「だらず」こそクリエイティブ!
なんだと言いたい。
そして、それを応援してくれる
ありがた~い神様が
「だらず様」なのだ。
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