おだやかな朝の皆生海岸。
まさに小春日和。
ふだんは厳しい波涛が叩きつける日本海
三角波の向こうに島根半島が見えるのだが
今日は影も形もないのは、海面にけっこうな量の
水蒸気が出ているせいだろうか?
特に厳しかった今年の冬も
そろそろ終わりなんだろうな。
とはいっても、まだまだ天候が変わりやすく
あっというまに冬に逆戻りする。
冬と春がせめぎ合う風景がダイナミックで
ワタシは山陰のこの季節が一年の中でもっとも好き。
朝、外に出ると一面の雪景色。
冬ががんばっている。
が、重く垂れこめた灰色の雲を割って
春の陽光が地表を照らす。
みるみる雪が融けて、冬を蹴散らしていく。
負けじと冬は北西の強風を使い、
雲をぐんぐん補充しようとする。
光のすじがこれを薙ぎ払うように現れる。
冬と春が覇権を争って、チャンバラしてるようだ。
その有様は、まさに神々しい。
山陰は神がおわす土地だ、とまざまざと実感する。
ところがこのスペクタクルな光景を、
自分以外の誰も見ていないのではないか、
近くに誰もいない。もったいない~!
神々の光景を独り占め。
山陰旅行をするなら、この季節だと思うな。