短歌・俳句・川柳の「ごちゃまぜ講座」という集まりがあって、
そこで開かれた、落語の独演会。
「山陰の落語家」桂小文吾師匠は、
おんとし80歳で異色の経歴の持ち主。
14歳の時、5代目桂文吾師匠に入門、
少年落語家として上方落語で活躍していたが、
21歳の時、役者に転身した。
そののち縁あって、米子の企業に就職し
芸能界からは身を引いて、定年まで勤め上げた。
ところが定年後、何十年ぶりに出会った兄弟子、
桂米朝師匠(昨年亡くなった人間国宝)から直々に復帰を促され、
ふたたび落語家に正式に復帰したのだ。
現在は米子市に在住する落語家として
地元では名の知れた存在だ。
山陰には当然ながら寄席小屋がないので
こういった急増の高座などで
芸を披露されることが多い。
ブランクが長かったとはいえ、
戦後間もなくの上方落語会で修行を積んだこともあって、
現在ではあまり高座かかることのない
貴重なネタを多くお持ちだ。
たとえば、あまりに有名な、米朝師匠が十八番にしていた大ネタ
「地獄八景亡者戯」も、
実は小文吾師匠が持っていたネタを元に
米朝師匠が手を加え、再構成されたものだそうな。
この日も「加賀の千代」という俳句がテーマの
めずらしい演目を披露された。
御年80歳、流暢な話芸はますます盛ん。
いや~、勉強になりました。
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