2016年7月11日月曜日

地蔵信仰が育んだ日本最大の牛馬市



大山が日本遺産に登録、そのストーリーというのが、
「地蔵信仰が育んだ、日本最大の牛馬市」。
これだけ聞いて、ピンとくる人は地元でもそう多くないだろう。

なにしろ、牛馬市自体が昭和12年に終わってしまっているから
日本最大っていうけど、どんな賑わいだったのか、
実際に目にした人はほとんどいないのだ。

いまでは、大山寺の境内に、牛のブロンズ像、
大神山神社の拝殿の左側に新馬のブロンズ像が鎮座しているので
それぞれを撫でるくらいしか、当時に思いをはせる方法がない。

ま、それはともかく大山のお地蔵さんは、
人間や子供だけでなく、
農家の大切な労働力だった牛や馬に対しても
等しく加護してくださる、という信仰が古くからあったようだ。

そのウワサが遠くまで広がって、
遠国からも、お百姓さんたちが
家族同然の牛や馬を連れて
こぞって、大山に詣でた。

「おい、アオや、もすこし踏ん張れ。
あの峠を越すとな、大山さんが拝めるけん
いっしょに、お地蔵さんの御守りをもらって帰ろうな」

お百姓さんと牛や馬との、のんびりした旅。
大山と美しい日本の原風景をつい妄想してしまうのだった。


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