2016年6月20日月曜日

米子という地名


米子駅に到着すると目をひくオブジェ。
白い鉄骨組みの造形物で二枚貝のようにも見える。
これはいったいなにを表現しているのか。
「米っ子合掌像」と書いてある。
米子だから、米っ子。
「こめっこ」と読ませたいようだ。
なるほど、ということはつまり、
米粒が手を合わせて拝んでいるイメージかな?

米子の地名の由来はいくつかあるが
大きく分けて二つのパターンがある。
このオブジェと同じく、
米=コメ イネ科の植物を由来とする説。
そしてもうひとつは、米=八十八とする説。

米=コメ 説
① 古くはお米を研ぐことを「よなぐ」と言い、
「よなぐ井戸」→「よなぐい」→「よなご」と変化した。

② 昔から稲作が盛んで、米が良く実る里であった。
「米生郷(よなうごう)」→「よなご」


まあ、普通に納得できる話である。
これに対して、米=八十八 説はかなりミステリアス。

③引っ越してきた金持ち夫婦には子がいなかった。
賀茂神社に祈願すると、八十八歳で子宝を授かった。
「八十八の子=米子」

④ 彦名(地名)の村の長者が
八十八の時に子を産んだ。
「八十八の子=米子」

③も④も88歳が、男なのか女なのか
はっきりしていない。
現実的には、いくらなんでもおばあちゃんが
88歳で赤ちゃんを産むことはないし、
伝説と言ってもいささかグロテスクだと思うので
考えられるのは、お爺さんが、いい年こいて
若い嫁さんを貰ったところ
ナイショで誰かの子を身ごもったんじゃないの?
ということになると思う。

88歳だったのが、男女、
いずれにしても、米子出身としては
あんまり広まってもらいたくない伝説だよね。

でも、ワタシはあえて、
④88歳女性出産説を支持する。

というのも、米子市彦名の粟島神社に
こういう伝説が残っているのだ。

ある漁師の娘が、18歳の時、
誤って人魚の肉を食してしまい
伝説の通り不老不死になってしまった。
そして、800年も生きながらえ
八尾比丘尼と呼ばれるようになった。
ついには世をはかなんで洞窟に籠り
断食をしてこの世を去った。

この話がホントだと仮定する。
不老、つまり18歳の若い元気な身体のままで、
70年後に長者の嫁となって子供を産んだのだ。
なんともミステリアスな展開ではないか。

ワタシは、この不老不死の女性が
いまでも、生き続けていると信じている。
18歳のまま、米子のどこかで
現役女子高生として。

下の動画は、歴史や文化に詳しいその粟島ヤオちゃんです。









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